How to Breathe

新刊哲学書の比較的詳細な書評

2021-01-01から1年間の記事一覧

デリダ対ラカン──ヘグルンド再訪

スピノザ主義者デリダ? ラカン的欲望の概念 デリダ的メシアニズムは何をためらう? 留保なき欲望の留保 スピノザ主義者デリダ? 私は以前マーティン・ヘグルンドの『ラディカル無神論』について「比較的詳細な書評」を書いたことがある。そのときの論点はヘ…

書評 ブルーノ・ラトゥール『地球に降り立つ』

1ブルーノ・ラトゥールは共同でキュレーターを務めた台北ビエンナーレ2020のコンセプトを、「あなたと私はおなじ惑星に住んでいない*1」と設定した。本書『地球に降り立つ』(新評論)のなかでラトゥールが示そうとするのも、今日の富裕層がもはやその他の…